注目キーワード

道工具・資材

肥料代ゼロ! 緑肥作物を利用した地球に優しい農業

農家にとって生産コストは死活問題! でも、もし肥料代のコストがゼロなら、利益はもっと増えるのでは? 今回は、肥料代ゼロでも収量を確保している、とある農家による"緑肥"の話をお伝えしよう。

緑肥で環境負荷の少ない農業!
化成肥料は地球温暖化の一因に


<チッ素固定もできる見た目も美しい「クリムソンクローバ」(写真提供:雪印種苗株式会社)>




緑肥とは、栽培した植物を収穫せずそのまま田畑にすき込み(土壌と共に耕し)、後に栽培する作物の肥料にするもの。

なぜ緑肥が優れているのか? 通常、1トンの化学肥料を作るのに、原油760リットルが必要だという。この化学肥料1トン当たりのCO2排出量は2.07トンにも上る。それが地球温暖化の一因にもなっている。また、原油価格は高止まりしており、それに伴い化学肥料も値上がりしている。これでは農家の努力に関わらず、安定して利益を確保するのは容易ではない。地球環境のためにも、農家が安定した利益を確保するためにも、緑肥は非常に優れているのだ。

他にも、様々なメリットがある。物理性の改善(土壌団粒構造の形成・透水性の改善)、化学性の改善(保肥力の増大・空中窒素の固定など)、生物性の改善(土壌微生物の多様性改善・土壌病害の抑制など)といった土壌環境改善のほか、景観美化・炭素貯留量の増加(排出CO2削減)といった環境保全、それに表土流亡・飛砂防止・雑草抑制などにも有効だ。

123>

関連記事

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  2. 【植物工場ビジネスの最新動向と課題】現状は赤字が約半数。エネルギー削減の取り組み進む...
  3. 魚のフンが肥料に!? 循環型農法「アクアポニックス」をパッケージ化した次世代農場...
  4. ハイスペックで格好良い!「次世代軽トラ」の実力
  5. スマート農機の自動操舵がより正確に! ソフトバンクのRTK測位サービスに迫る...
  6. 太陽光発電を活用し、天候や昼夜を問わず種まきと除草を自動化できる自走式ロボットとは?...
  7. 高温・乾燥ストレスの予防に!「海藻」の恵みを植物へ届けるバイオスティミュラントとは?...
  8. 世界初の量産型農業用無人車が登場! XAG×バイエル『R150』散布と運搬を自動化...
  9. 成功する農業後継「子供の頃から農業が嫌だった」
  10. 植物の免疫力と鉄吸収力を高める! “ビール酵母”がベースのバイオスティミュラントの実力とは...

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.32|¥0
2024/07/19発行

お詫びと訂正