注目キーワード

道工具・資材

雑草対策の決定版! コスパに優れた防草シート「はるん田゛」

建築業者のSUMIDAが、防草シートを開発。必要十分な機能と、価格のリーズナブルさを組み合わせたミドルクラスの商品は、これまでなかったものだ。コストパフォーマンス抜群の防草シートが、建築業者の手で生まれた理由とは。

必要かつ十分な性能と
リーズナブルさを両立

2018年10月、幕張メッセで開催された「第8回 農業ワールド」には、次世代農業を担う注目企業が集結した。アグリジャーナル編集部は、各ブースを徹底取材。注目企業を厳選して紹介する。今回は、防草シート「はるん田゛(はるんだ)」を手がけるSUMIDAだ。

SUMIDAは、創業91年の歴史を誇る老舗の建設業者。本社は広島県の中山間地域に立地し、周囲には田畑も多い。

地元に密着して成長を続けてきた同社は、地元の農家から相談を受けることがある。高齢化が進み、後継者が不在な農家からの「うちの田んぼの面倒を見てくれないか」という相談だ。

同社の4代目社長となる隅田 英治 氏は、こうした地元の農家の頼みを引き受け、現在は10町の田んぼを預かる。このような経緯で、SUMIDAは建設業者でありながら、農業も手がけている。作られた米は、地元の酒蔵と提携して、日本酒の原料などになっているという。


ブースには防草シートの現物を展示

そうして実際に農業を行う中で痛感したのが、草刈りの大変さだ。ヒト・モノ・カネといった経営資源を割かねばならないうえに、草刈りに力を入れても収量が劇的にアップするわけでもない。

そこで、防草シートの導入を検討したところ、意外なことに気づいた。既存の商品が、二極分化していたのだ。

安い普及価格帯のシートは、1~3年程度しかもたず、張り替えるのにも手間が掛かる。その一方で、高額なハイクラスのシートは、機能・耐久性は申し分ないが、価格が高くてなかなか手が出ない。防草シート市場は、この二極分化が進んでいた。


防草シートの農場への導入事例

そこでSUMIDAは、必要な機能をしっかり備えたうえで長持ちし、価格もリーズナブルなシートの開発をスタート。実際の農業の現場で試行錯誤を重ねて、「はるん田゛」が誕生した。

ブース担当者は、自社商品を「松竹梅でいうと竹」だという。「10年間の耐久性能があり、水たまりができにくい透水性や、雑草に光が届かない100%の遮光率も確保している。ハイクラスの他社製品のように突出している部分はないが、必要十分な性能と、リーズナブルな価格のバランスが当社の強み。コストパフォーマンスの良さを前面に出していきたい」と意気込む。


農地だけでなく野立ての太陽光発電所などでも活用されている

なお、この「はるん田゛」は、農地と同じく雑草対策の必要がある、野立ての太陽光発電所などでも活用されている。農業ワールドのブースでも、写真でアピールしていた。

DATA

株式会社SUMIDA

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 憧れの自動運転!トラクター自動化製品まとめ 【スマートトラクター編】...
  2. ハイスペックで格好良い!「次世代軽トラ」の実力
  3. 2023年注目農業ウェア・アイテム6選! セレクトショップのおすすめを紹介!...
  4. 【知って得する】若手農家必見! 農家が知るべき3つの「生産性」とは?
  5. 神木隆之介が天才植物学者に! 朝ドラの舞台・高知の生産現場で実感した「強さと努力」...
  6. 朝ドラ100作目ヒロイン・広瀬すず「食べることが大好き!」
  7. 手強い雑草を制しつつ、環境にも優しい? “二刀流”の除草剤を使いこなせ!...
  8. 低コストで高耐久! 屋根の上で発電もできる「鉄骨ポリカハウス」
  9. 「生産活動そのもの」を価値として販売するには? コメ農家の未来を切り開く、生産者の奮闘...
  10. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.32|¥0
2024/07/19発行

お詫びと訂正